マキネッタの洗い方は?

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こんにちは、めしラボです。

日常的にマキネッタ(モカポット)を使用しています。マキネッタはエスプレッソマシンと同じ抽出原理(透過式抽出+加圧ろ過)ではありますが、エスプレッソよりも荒々しく普段着の味のコーヒーが抽出できる器具になります。

1900年頃のエスプレッソの味に近いと言われています。

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今回の記事は次のような人におすすめ!

  • 使用後のマキネッタはどのようにして片づける?
  • アルミニウムのマキネッタに洗剤を使わずに洗う理由は?
  • マキネッタを濡らしたままにしてはけない理由は?

マキネッタは洗剤を使わずに洗います。

多くのマキネッタはアルミニウムで作られていますが、アルミニウムは金気(金属臭)の問題が起こりやすい金属です。そこで洗剤を使わずに洗うことによって(コーヒーの油分で内部をコーティングすることによって)金気を防ぎます。

マキネッタの使い始めに数回の試運転をするのも同様の理由からです。

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マキネッタの洗い方は?

マキネッタの洗い方には個人差があります。

本場イタリアであってもこれといった決まりはありません。たとえば「水ですすぐだけ」という人もいれば「スポンジでこすり洗いをする」という人もいます。唯一の共通点は「洗剤を使わずに洗う」ということだけです。

以下は具体的な手順です。

  1. 抽出後は水をかけて冷やします。

    使用後のマキネッタはシンクに移して水をかけて冷やします。アルミニウムは熱伝導率に優れた素材ですので水をかけるだけでも短時間のうちに冷えます。

    step.1

  2. バスケット内のコーヒーかすを捨ています。

    粗熱が取れたらボイラーとサーバーを外してバスケット内のコーヒーかすを捨てます。

    step.2

  3. 洗剤を使わずに洗います。

    洗剤を使わずに洗って水切りかごなどに上げておきます。基本的にはスポンジを使ったこすり洗いをおすすめしますが、人によってはすすぐだけの場合もあります。

    step.3

  4. しっかりと乾燥させてから収納します。

    しっかりと乾燥させてから収納します。アルミニウムは乾燥による自然酸化によって保護皮膜を形成する金属ですので、完全に乾かしておくことによって変色が起こりにくくなります。

    step.4

間違っても食洗機はNGです。

手洗いであれば洗剤を使っても大きな問題にはなりませんが、食洗機で洗ってしまうと全体が黒く変色してしまいます。これは一般的な食器洗い洗剤が中性であるのとは違い、食洗機の洗剤が強いアルカリ性であるためです。

マキネッタは手洗いが基本になります。

金気(金属臭)とは?

金気(金属臭)とは?

アルミニウムはイオン化傾向の大きな金属です。

イオン化傾向とは金属が水(または水溶液中)で電子を放出して陽イオンになろうとする性質のことです。アルミニウムの元素は最外殻電子が弱い力で電子核に引き寄せられていますので、他の原子に電子を受け渡しやすいという性質を持ちます。

酸化されやすく溶解しやすいということです。

そのためアルミニウムのマキネッタは使い始めに「シーズニング=慣らし」をする(2~3回ほどの試運転をして抽出されたコーヒーは飲まずに捨てる)ことにより金属表面の孔や亀裂に油を浸透させて空気や水が入り込めないようにします。

使い込まれたマキネッタが美味しくなると言われることがあるのは、金属臭がしなくなるためでもあります。

使用後の放置はNG

使用後の放置はNG

マキネッタの使用後は速やかに片づけます。

使用後のマキネッタをそのまま放置するような使い方をしていると、ボイラー内部の腐食が進行します。これはマキネッタが「(空焚き防止のために)ボイラー内部に多少の水分が残る構造」なっているためです。

アルミニウムはイオン化傾向の高い金属ですので注意が必要です。

アルミニウムは自然酸化により不動態皮膜を形成するために乾かしておけば腐食が進行することはありません。しかし水のたまった状態で放置してしまうと水分と反応することにより孔食などの腐食が進行してしまいますので注意が必要です。

最悪の場合は穴が開いて水漏れするようになります。

まとめ・マキネッタの洗い方は?

アルミニウムのマキネッタは洗剤を使わずに洗います。

間違っても食洗機に入れてはいけません。食洗機用の洗剤は強いアルカリ性ですのでアルミニウムの腐食(変色)がすすんでマキネッタをダメにしてしまいます。このことからも洗剤を使わずに優しく洗うことが基本になります。

またアルミニウムは水分によっても腐食が進みますので、洗った後は乾かしておくこともポイントになります。