
アルミのマキネッタ(モカポット)に害はありません。
ラットを用いた実験ではアルミニウムの多量摂取には害があることが確認されています。しかし日常生活におけるアルミニウムの摂取量は微々たるものです。国際機関の示す暫定的な許容量にも遠く及びません。
このことからも、マキネッタによるアルミにニウムの害を気にする必要はありません。
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アルミニウムの許容量は?

日常生活におけるアルミニウムの摂取量は微々たるものです。
食品の安全性を評価している国際機関ではアルミニウムの許容量を「体重1kgあたり2mg/週」と設定していますが、厚生労働省の調査による飲食に由来するアルミニウム摂取量の統計は体重1kgあたり0.682mg/週となっています。
暫定的な許容量には及ばない数値です。
食品の安全性を評価している国際機関(JECFA:FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)※では、人が一生涯摂取し続けても健康への悪影響がないと推定される暫定的な許容量(暫定耐容週間摂取量)として、体重1kg、一週間当たり、2mgという値を設定しています。
引用元: アルミニウムに関する情報
このことからも害はないと推定されます。
そもそもアルミニウムの摂取由来には「パンや菓子類の添加物」「食品の添加物」「未加工食品」「水道水」などがありますが、調理道具や容器包装由来の摂取量は全体(体重1kgあたり0.682mg/週)の10%ほどにすぎません。
アルミニウムの調理道具に害があるというのには無理があります。
マキネッタが安全な理由は?

マキネッタによるアルミの溶出量は多くありません。
アルミニウムは両性金属と呼ばれる酸性とアルカリ性の両方に反応してしまう金属です。しかしアルミニウムは自然酸化により不動態皮膜を形成する金属でもありますので、調理による溶出量は大きくありません。
調理時間の短いマキネッタであればなおさらです。
アルミニウムのマキネッタは短時間でコーヒーの抽出することができます。またマキネッタは洗剤で洗わずにコーヒーの油分でコーティングをして使う道具でもありますので、アルミニウムの溶出(イオン化)は最小限にとどめられます。
このことからもアルミのマキネッタは安全であると言えます。
アルミとステンレスはどちらがおすすめ?

アルミニウムのマキネッタをおすすめします。
マキネッタの素材にはアルミニウムとステンレスがあります。ビアレッティ社であればモカエキスプレスがアルミニウム製であり、ヴィーナスがステンレス製になります。どちらにも一長一短がありますが、本場イタリアではアルミニウムが主流になっています。
以下はメリットとデメリットです。
素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
アルミニウム | 熱伝導率が良い 価格が安い | 変色しやすい 金属臭がある |
ステンレス | 腐食しにくい | 熱伝導率が悪い 価格が高い |
美味しく抽出できるのはアルミニウムです。
アルミニウムのマキネッタがステンレスよりも美味しく抽出できるのには「熱伝導率の良さ」と「厚みのあるダイキャスト品(鋳造品)」であることが関係しています。熱伝導率が良く厚みのあるマキネッタは短時間でコーヒーを抽出できます。
それにより、嫌な苦味や雑味の少ないコーヒーになります。
【まとめ】アルミのマキネッタは害になる?
アルミニウムのマキネッタに害はありません。確かにアルミニウムの溶出はあります。しかしアルミニウムの溶出量は微々たるものであり、国際機関の示す暫定的な許容量には遠く及ばないものです。また、マキネッタはステンレスよりもアルミニウムの方が美味しく抽出できます。これはアルミニウムの方が熱伝導率に優れた上に厚みがあるためです。