なぜハンバーグにはパン粉を加えるのか?

ハンバーグにはパン粉を加えます。

パン粉を加えることによって「よい意味でハンバーグの食感がもろくなる」「肉汁を閉じ込めやすくなる」などのメリットが得られます。つなぎのためではありません。パン粉に主材料と副材料をつなぐ働きはありませんので注意が必要です。

一般的なレシピでは主材料に対して10%ほどのパン粉が加えられています。

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ハンバーグをもろくする理由は?

ハンバーグをもろくする理由は?

パン粉はハンバーグをもろくします。

ハンバーグはひき肉をこねて作ります。ひき肉をこねると筋原線維たんぱく質であるミオシンとアクチンが混ざり合うことによりひも状のアクトミオシンに変化します。アクトミオシンは互いに絡み合うことで網目構造を作り粘着力を強くします。

これにより肉汁を閉じ込めやすく崩れにくいハンバーグになります。

しかし粘着力の強くなったひき肉をそのまま焼いたのでは「硬くしまったハンバーグ」になってしまいますので、副材料(玉ねぎやパン粉など)を加えることにより適度なもろさを出して食感をよくする必要があります。

パン粉はアクトミオシンによる網目を部分的に阻害することでもろさを出します。

肉汁を閉じ込めやすくなる理由は?

肉汁を閉じ込めやすくなる理由は?

パン粉によって肉汁が保持されやすくなります。

ハンバーグは中心温度が75~80℃になるように加熱されます。この温度は食中毒防止のための加熱条件である「中心部を75℃で1分間加熱すること」に基づいています。生焼けを防ぐためには温度計での確認をおすすめします。

しかし肉は65℃付近を超えると肉汁が絞り出されるようになります。

そのためハンバーグには「ひき肉に食塩を加えてこねることで粘着力を強くする」「卵を加えることでまとまりをよくする」「パン粉を加えることで肉汁を吸収させて流れ出しにくくする」などにより肉汁を留めるような工夫をします。

パン粉を加えるのも肉汁を保持するために役立っています。

牛乳で湿らせてから加える理由は?

牛乳で湿らせてから加える理由は?

湿らせておくことで水溶性のうま味が保持されやすくなります。

ハンバーグの肉汁とは「加熱により肉から絞り出される液体」のことを指します。明確な定義があるわけではありませんが「水分にうま味成分であるアミノ酸やペプチド、イノシン酸などの核酸関連物質などが溶け込んだもの」と考えられます。

肉汁は水溶性のうま味であるということです。

パン粉を湿らせておくことにより肉汁(水溶性のうま味成分)が吸収されやすくなります。乾いたパン粉を加えると肉汁よりも脂肪を吸ってしまいます。これは肉から肉汁が絞り出される温度よりも脂肪の融点の方が低いためです。

そのため乾いたパン粉では肉汁を保持できない可能性が高くなります。

【まとめ】なぜハンバーグにはパン粉を加えるのか?

ハンバーグには副材料としてパン粉を加えます。パン粉を加えることによって「ハンバーグの食感にもろさが加わる」「肉汁を閉じ込めやすくなる」「パンの風味が加わる」などのメリットが得られます。より保水力の高いお麩を使うこともあります。