ハンバーグの玉ねぎは炒める?

ハンバーグの玉ねぎは炒めてから加えます。

炒めずに生の玉ねぎを加えるレシピもありますが、炒め玉ねぎを加えるレシピの方が主流派です。これは生の玉ねぎを加えると「食感が残る(柔らかくならない)」「水分量が多くなる」「甘味やこく味が強く出ない」などの特徴があるためです。

これらのことからも特別な理由がなければ炒めてから加えます。

炒め玉ねぎが甘くなる理由は?

玉ねぎの炒めはじめ
炒めはじめ
玉ねぎの炒め終わり
炒め終わり

玉ねぎは炒めることで甘くなります。

玉ねぎを炒めると糖が濃縮されるために甘味が強くなります。さらにはうま味成分(グルタミン酸)やシクロアリイン(含硫アミノ酸のひとつ)も濃縮されるために深いこく味(風味の持続性や広がり)が生じることも確認されています。

厳密にいえば甘味は増していませんが、美味しく感じられるようになります。

また、炒めることによる「玉ねぎ特有の刺激臭や辛味成分が分解・揮発する」「糖が加熱されることによりフラン類特有の甘い香りが生成される」「アミノ-カルボニル反応が起こる」などによっても甘味や風味が強く感じられるようになります。

これは香りの持つ味の認識への影響力が大きいためです。

生で加えると食感が残る理由は?

ハンバーグの焼きはじめ
焼きはじめ
ハンバーグの焼き終わり
焼き終わり

生の玉ねぎを加えると食感が残ります。

一般的に、野菜は加熱により柔らかくなります。これは野菜の細胞壁や中層に存在しているペクチン質が加熱により分解されるためであり、細胞が柔らかくなるのと同時に細胞同士の接着性が失われるために柔らかく崩れるようになります。

しかし野菜が軟化するのは80℃以上での話です。

野菜の加熱調理には、軟化と硬化が同時に起こっています。どちらの反応が強く現れるかは温度に依存しており、多くの野菜では「80℃以上で軟化反応が強くなる」「60~70℃では硬化反応が強くなる」という傾向が確認されています。

このことからも、ハンバーグが焼き上がる際の中心温度(75℃以上)では玉ねぎが硬化してしまう可能性が高くなります。メンチカツ(パン粉揚げ)などに生の玉ねぎや生のキャベツを加えることがあるのは、野菜の硬化した食感(シャキシャキした食感)と揚げ物との相性が良いためです。

料理のイメージにもよりますが、ハンバーグには炒めて加えることをおすすめします。

【まとめ】ハンバーグの玉ねぎは炒める?

ハンバーグの玉ねぎは炒めてから加えます。炒めることにより「甘味やうま味が濃縮される」「フラン類特有の甘い香りが生じる」「水分が減るために水っぽくならない」などのメリットが得られるためです。しかし玉ねぎの食感を残したい(玉ねぎを硬化させて食感を活かしたい)などの場合には生の玉ねぎを加えるレシピもあります。