ぬか床に唐辛子を入れる理由は?

ぬか床には唐辛子を入れます。

唐辛子を入れる目的には「美味しくなること」と「防虫効果があること」などがあります。美味しくなるのは唐辛子の辛味と特有の風味によるものであり、防虫効果は唐辛子に含まれるテルペノイド系化合物が虫に対しての忌避物質になるためです。

唐辛子(鷹の爪)を加えるのは意味があってのことです。

唐辛子で美味しくするには?

唐辛子で美味しくするには?

唐辛子には辛味と風味付けの効果があります。

唐辛子にはアルキルアミド類の辛味成分であるカプサイシンが含まれています。アルキルアミド類は大きく重い分子(原子数40~50個)であるために鼻に抜ける辛味ではなく口中を刺激する辛味であることが特徴になります。

また、唐辛子特有の甘味やうま味も併せ持ちます。

このことからも唐辛子に辛味を求めている場合には鷹の爪や三鷹などの小型種の唐辛子を選び、甘味やうま味を求めている場合には韓国産や中国産の大房種の唐辛子を選ぶようにします。どちらが良いかは好みによります。

個人的には(ぬか漬けの味には)日本産の唐辛子が合っているように思います。

防虫効果を高めるには?

防虫効果を高めるには?

防虫効果があるのは辛味成分ではありません。

「唐辛子の辛味成分(カプサイシン)によりぬか床に虫が寄り付かなくなる」という説明を目にすることもありますが、唐辛子の防虫効果はテルペノイド系化合物による虫への忌避効果です。カプサイシンは動物に効果のある忌避物質となります。

また、テルペノイド系化合物には揮発性があります。

乾燥唐辛子よりも生の唐辛子の方が忌避効果は高くなりますので、夏場の防虫効果のためには「生の唐辛子を加える」ことがポイントになります。ちなみに、乾燥唐辛子の忌避効果は約1カ月ほどだとされていますので注意が必要です。

これらのことからも、唐辛子の取れる季節には生の唐辛子をおすすめします。

唐辛子の加え方は?

唐辛子の加え方は?

唐辛子の加え方は目的により異なります。

唐辛子の辛味(カプサイシン含有量)は遺伝子型のみならず生育条件によっても変化しますので、同じ品種であっても辛味には個体差があります。レシピに分量の記載があったとしてもそのままトレースするのはおすすめしません。

少量で様子を見ていくことをおすすめします。

ちなみに唐辛子の辛味成分は胎座(種子を取り巻くスポンジ状の淡色組織)表面の細胞でのみで合成されています。このことからも唐辛子の辛味は種子周辺に集中していることになりますので、種ごと加える場合には注意が必要です。

基本的には種を取り除いてから加えるのが一般的です。

【まとめ】ぬか床に唐辛子を入れる理由は?

ぬか床に唐辛子を加えるのには「味を良くするため」と「虫が寄り付かないようにするため」という2つの目的があります。味を良くするのは唐辛子に含まれている辛味がぬか漬けのアクセントになるためであり、虫が寄り付かなくなるのは唐辛子に含まれる揮発成分が虫にとっての忌避物質となるためです。