
ぬか床容器はとても重要です。
ぬか床の管理は微生物(生き物)を管理することです。ぬか床容器の選択は手入れのしやすさに直結する問題ですので適当に選んではいけません。特に押さえておきたいポイントとしては「容量、形状、素材」の3点があります。
メリットとデメリットを把握したうえで選ぶ必要があります。
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ぬか床容器の容量は?

ぬか床容器は大きめのものを選びます。
ぬか床の手入れには天地返しがあります。天地返しとはぬか床の上部と底部を入れ替えることであり、これによって空気を好む微生物と空気を好まない微生物のバランスを整えることにつながりますので避けては通れない手入れのひとつとなります。
天地返しはぬか床の上部と下部を入れ替えますので、ある程度の余剰空間が必要です。
書籍やSNSなどでは容量の9割ほどまでを使っている画像を目にすることもありますが、ある程度の余剰空間長ければ天地返しのたびにぬか味噌をこぼしてしまうことになりますので不衛生ですし何よりもストレスになります。
ぬか床容器の6割以下で管理するのが現実的な分量になります。
ぬか床の作り方です。 ぬか床は手作りすることをおすすめします。ぬか床の管理は乳酸菌をはじめとした微生物を管理することです。当然、同じ種類の微生物であっても各家庭や管理をする人によって異なる特徴を有する微生物が生育していく …
形状は置き場所による?


ぬか床容器の形状は置き場所によります。
常温管理を基本とするのであれば天地返しのしやすい寸胴型容器(もしくは樽型容器)がおすすめですし、冷蔵庫管理を基本とするのであれば冷蔵庫の空間を無駄にすることのない角型容器(またはタッパー)がおすすめです。
また、ジップロックという選択肢もあります。
常温管理 | 寸胴型容器(もしくは樽型容器) |
---|---|
冷蔵庫管理 | 角型容器(またはタッパー) |
基本的には寸胴型容器(もしくは樽型容器)をおすすめします。
冷蔵庫管理を基本とする場合にはデッドスペースを作らないためにも角型容器(またはタッパー)を選ぶことが多くなりますが、単純な手入れのしやすさを考えた場合には寸胴型容器(もしくは樽型容器)の方が圧倒的に管理が楽です。
常温管理をするのであれば悩むことなく寸胴型容器をおすすめします。
理想の素材と妥協点について

理想のぬか床容器の素材は陶器(または木)です。
ぬか床には乳酸菌や酵母などの微生物が生育しています。微生物は温度変化を嫌う傾向がありますので温度変化の少ない陶器は理想的なぬか床容器の素材であるといえます。昔ながらの道具にはそれなりの理由があります。
以下は各素材の特徴です。
陶器 | 温度変化が少なく微生物にやさしい |
---|---|
琺瑯 | 傷がつきにくく清潔に管理できる |
プラスチック | とにかく安い |
しかし、メリットばかりでもありません。
陶器には「重い」「割れる可能性がある」「密閉できない」など、琺瑯には「陶器と比べて温度変化が大きい(微生物にやさしくない)」など、プラスチックには「臭い移りがひどい」「容器の内側が溶けることがある」などのデメリットがあります。
これらのことからも無難な琺瑯容器が人気になっています。
【まとめ】おすすめのぬか床容器は?
ぬか床容器は「容量、形状、素材」を考慮して選ばれます。常温管理であればぬか味噌が容器の6割ほどになる容量の寸胴型容器(琺瑯)をおすすめしますが、冷蔵庫管理であれば角型容器をおすすめします。また、理想の素材は陶器ですが密閉できないことに加えて入手性が良くありませんのではじめてのぬか床容器の素材としては琺瑯が人気になっています。