炊飯に文化鍋をおすすめする理由は?

鍋を使った炊飯には文化鍋をおすすめしています。

ご飯は炊飯鍋の種類により味が変わります。たとえば土鍋は甘味の強いご飯、鋳物琺瑯鍋はみずみずしいご飯、雪平鍋はくせのないさっぱりしたご飯、圧力鍋はもち米のように粘りの強いご飯に炊きあがります。

文化鍋で炊き上げたご飯の特徴は「粒のしっかりした食べ飽きないご飯」です。

文化鍋とは?

文化鍋とは?

文化鍋はアルミニウム合金の鋳物鍋です。※鋳物鍋でない場合であっても厚みのある素材でできています。

アルミの熱伝導率の高さと鋳物鍋特有の板厚の厚さゆえに「熱がムラなく伝わる」「熱容量が高い」などの特徴を有しています。形状の特徴としては、ふたが鍋のふちよりも数センチ下に収まるような形状をしているために噴きこぼれの心配がありません。

そのため強く煮立たせて米粒を対流させやすくなっています。

鍋の種類 熱伝導率
W/(m・K)
比熱
kJ/(kg・K)
アルミ鍋 237.0 0.94
ステンレス鍋 35.3 0.49
琺瑯鍋 78.7 0.44
土鍋 1.0 1.05

文化鍋(アルミの鋳物鍋)は熱伝導率の高さが魅力です。

熱伝導率に優れていると温度が上がりやすいために温度上昇期が短くなります。そのため、酵素(アミラーゼ)が作用してでんぷんが糖に分解される割合が小さくなり甘味の穏やかなさっぱりとしたご飯に炊きあがります。

また、鋳物鍋であるためにアルミ鍋であるにもかかわらず熱容量(比熱×質量)は大きくなりますので大きな熱エネルギーにより粒はしっかりしつつもふっくらとしたご飯に炊き上げることができます。

食べ飽きないご飯がお好みであれば文化鍋は使える道具です。

他の炊飯鍋とでの味の違いは?

他の炊飯鍋とでの味の違いは?

ご飯は炊飯鍋により味が変わります。

炊飯鍋により味が変わるのは鍋の素材や形状に起因しています。たとえばゆっくりと温度の上がる土鍋は甘味の強いご飯に炊きあがりますし、密閉性の高い鋳物琺瑯鍋はみずみずしいご飯に炊きあがります。

高温になる圧力鍋は(でんぷんの過度な糊化により)粘りが強くなります。

炊飯鍋 特徴 仕組み
文化鍋 粒のしっかりしたご飯 温度上昇期が短い
土鍋 甘味の強いご飯 温度上昇期が長い
鋳物琺瑯鍋 みずみずしいご飯 鍋の密閉性が高い
圧力鍋 粘りが強い 温度が高い

正解はありません。

ご飯を単独で食べる場合には甘味の強い土鍋ご飯が好まれる傾向にありますが、食事全体で考えた場合にはおかずの味を邪魔しない文化鍋のご飯の方が好まれることもあります。また、圧力鍋はご飯の粘りを強くしますが強すぎる粘りは不快なものでしかありません。

これらのことからも、炊飯鍋は食の好みなどを考慮した上で選ばれるべきものです。

補足説明

圧力鍋は鍋内の圧力を上げる(1.5~2.0kg/cm2)ことで水の沸点を上昇させる(115~120℃)ことのできる特殊な鍋です。鍋内の温度が100℃以上に上がることで、でんぷんが過度に糊化(α化)してしまうために粘りが強くなります。

【まとめ】炊飯に文化鍋をおすすめする理由は?

鍋を使った炊飯には文化鍋をおすすめしています。炊飯鍋には多くの種類があり、その素材や形状により炊きあがるご飯の味が変わります。たとえば土鍋は温度上昇期が緩やかであるために甘味の強いご飯になり、圧力鍋は加熱温度が高い(115~120℃)ために粘りの強いご飯になります。文化鍋の特徴は「甘味の少ない粒のしっかりしたご飯」です。好みにもよりますがご飯をしっかり食べたいタイプの方にはおすすめできる炊飯鍋です。また、強く煮立たせても噴きこぼれることのない形状と土鍋のように割れることのない素材であることもおすすめできるポイントだと感じています。