ルーをダマにならないように作るには?

ルーのダマを防ぐにはタイミングが大切です。

ベシャメルソース(ホワイトソース)などの基になるルー(roux)はバターと小麦粉を炒めて作ります。一見すると簡単そうに見えるルー作りですが「小麦粉の加え方」や「小麦粉の炒め加減」によってはダマができたり粉っぽい仕上がりになることがあります。

簡単な料理ほどポイントの理解度が仕上がりの差となります。

小麦粉がダマになる原因は?

小麦粉がダマになる原因は?

ダマの原因はでんぷんの部分的な糊化です。

小麦粉の約76%はでんぷんです。でんぷんには水とともに加熱することで糊化(糊状の粘りを出して食用に適するようになる反応=α化)する性質があります。そのため小麦粉を加えるタイミングや炒め加減によっては表面だけが糊化してダマができやすくなります。

ダマにならないようにするポイントは2点です。

  • バターと小麦粉は50℃以下で混ぜる。
  • 流動性が出るまでルーを炒める。

これらのポイントによりルーは滑らかになります。

また、滑らかなルーを作ることによりベシャメルソースのダマを防ぐことにもつながりますし、流動性が出るまでよく炒められたルーはソースの粉っぽさを防ぐことにもつながります。

ダマにならない小麦粉の加え方は?

ダマにならない小麦粉の加え方は?

でんぷんは52~63℃で糊化します。

そのためバターが50℃以下のタイミングで小麦粉を加えます。火にかけたまま小麦粉を加えてしまうと十分に混ざる前に温度が上がりすぎてしまいますので、いったん火からおろしてから小麦粉を加えることがポイントになります。

バターと小麦粉が良くなじみましたら再び火にかけます。

低い温度でバターと小麦粉をなじませるのは小麦粉の微粒子を油でコーティングするためです。小麦粉の微粒子がバターの油でコーティングされていると温度を上げてでんぷんの糊化が起こってもとなりあう微粒子同士がくっつきにくくなります。

低い温度でなじませてから温度を上げていくことがポイントです。

小麦粉を炒めるとダマになりにくくなる理由は?

ぼってりしたルー
ぼってりしたルー
流動性のあるルー
流動性のあるルー

ルーはバターと小麦粉を混ぜているだけではありません。

溶かしたバターにふるった小麦粉を混ぜ合わせると目に見えるダマはなくなります。しかしその段階のルーでベシャメルソース(ホワイトソース)を作ると細かなダマや粉っぽさの残る美味しくないソースになります。

ダマや粉っぽさを防ぐためには流動性が出るまで炒めます。

ルーの炒めはじめはぼってりとしていて流動性がありませんが、炒め続けていくと徐々に滑らかなクリーム状へと変化していきます(※120~140℃)。クリーム状になったルーは小麦粉の集まりが切断されて小さくなっていますので液中に分散しやすくなります。

そのためルーをよく炒めることでダマや粉っぽさを防げます。

補足説明

クラシックなソースにはブールマニエ(バターと小麦粉を混ぜ合わせた即席のルーのようなもの)が使われることもあります。しかしブールマニエは小麦粉の微粒子が油の膜でコーティングされていませんので、ダマや粉っぽさの残るソースになってしまう傾向にあります。

【まとめ】ルーをダマにならないように作るには?

ルーがダマにならないようにするためには「小麦粉を加えるときは火からおろす」ことと「流動性が出るまで小麦粉をよく炒める」ことがポイントになります。火からおろして小麦粉を加えるのは小麦粉のでんぷんの糊化温度(α化温度)が52~63℃であるためであり、小麦粉をよく炒めるのは小麦粉の微粒子をバターでコーティングすることにより液中に分散させやすくするためです。また小麦粉をよく炒めるとでんぷんが部分的に分解されるために粉っぽい風味がなくなります。